陽の当たる道を目指す

過去の体験談とか趣味の話をつらつら書いてきます。本の話がやや多めかも。暇つぶしくらいにはなれるように頑張ります

書評家もラジオで大絶賛してた不朽の名作、コニー・ウィリス『航路』

 

朝、車で仕事へ向かう途中、なんとなく聴いているラジオで、大矢博子さんという方が、1週間に1回おすすめの本を紹介するという短いコーナーがありました。

普段は「へぇ、面白そうだなあ」と思っても、次の日には忘れているわけですが、ある日の放送で、やたら力を入れて紹介していて「おすすめとかじゃなく、これは騙されたと思って読め、と言いたい」というようなことを言っていた回がありました。

 

それがタイトルにある「航路」という小説です。

僕もこの本のタイトルだけはよく覚えていて、いつか読みたいなあと思っていたわけですが、先日ついに読破したので、少しだけ感想を書きます。

 

 

主人公は臨死体験について研究しているジョアンナというドクター。彼女は実際に臨死体験を経験した患者に話を聞いてまわるが、なかなか思うような成果が得られない。(先入観から、光が見えた、とか、宗教的なシンボルを語る人が殆ど)

そんなとき、若き医師、リチャード・ライトという人物が、とある新薬を使って、疑似的に臨死状態を引き起こす方法を発見し、協力して研究をすすめることになる。

早速被験者を集めるが、ここでも関係ない話をする人だったり、極端に無口な人だったり、ドタキャンされたりで、なかなか研究が進まない。こうなったら自分でやろうということで、ジョアンナ自身が被験者となり、臨死体験を経験する、というストーリーです。

 

臨死状態のときジョアンナがいる場所はどこなのか、何度か実験を繰り返しつつ、ようやく少しずつ周りの景色が判明していく第一部は、読んでいてもどかしい気分になりつつ、続きが気になって読む手が止まりません。

やっと判明したその場所は、「えっ、なんで?どういうこと?」と少し拍子抜けさせられますが、そこからの第二部。

今度は現実世界で、なぜその場所なのか、その理由を突き止めるべく、ジョアンナが行動を開始します。ここでも「本当に話進んでるの?」とやきもきしますが、最後は「なるほど、そーゆーことだったのね!」と見事に伏線を回収してくれます。

 

長くて読むのは大変ですが、確かにこれは人に薦めたくなる一冊です。

読もうかどうか迷っている人がいたらこういいたい「読め」と。

 

 

ちなみにこの大矢博子さん、いろいろな文章を書いていますが、僕が知っているところだと、『イニシエーション・ラブ』という小説の後書き、解説も書いていました。

これがまた上手なんですよ、なるほどここにはこういう意味が込められていたのね、っていう感じで。

この『イニシエーション・ラブ』もネタバレになるのであまり詳しく書けませんが、大どんでん返しがあって衝撃です。こちらもオススメです。